退職を考える時、まず頭に浮かぶのは、自分が退職した後に他のメンバーに迷惑がかからないか、という点を心配してはいませんか?
当然自分が居なくなる分、周りの人にとっては迷惑に感じることもあるでしょう。
しかし、それを考えているとなかなか前に進みませんよね。
今回の記事では、退職を考える時、自分が退職した後に他のメンバーに迷惑がかかりそうと考えてしまう場合の対処法について紹介します。
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【退職】残された社員に迷惑がかかると考えるのは、責任感が強いから
自身が退職後、残された社員に迷惑がかかると考えるのは、責任感が強いからと言えるでしょう。
退職後、今まで自分が抱えていた仕事内容や仕事量が、残された社員に割り振られると考えてしまいます。
同僚や先輩、後輩などは、それぞれ沢山の仕事を抱えているにも関わらず、自分が退職することで更に仕事を押し付けるような感覚に陥ってしまいます。
自分が今まで工夫し、沢山の苦労をしてきた仕事を引き継いでもらうのは、申し訳ないと考えてしまうのです。
もちろん、自身の仕事内容を残された社員に引き継ぐことによって、彼らに新たな残業時間や負担が生じてしまう可能性ももちろんあることでしょう。
更には、残業代がきちんと満額支払われるのならまだしも、サービス残業だとしたら本当に最悪です。
もし残業代がしっかりと支払われる場合でも、それぞれ家庭の事情がある場合は、その家族にも迷惑をかけてしまうかも知れません。
趣味などの時間を削ってしまうこともあるでしょう。
それに、それぞれが今抱えている仕事を十分にこなせていない状態だと、更に引き継ぎで負担を与えてしまうことを心配します。
「自分勝手に辞めるのか」「こんな時期に辞めるなんて」などの心ない言葉をかけられることを想像してしまうのも、責任感の強さから来るものでしょう。
そんな風に残された同僚のことを考えて、なかなか退職の決断を出来ないあなたは、相手の気持ちを考えることができる、とても優しい人間なのです。
退職の悩みを抱えた体験談
私が以前退職した際に、部署でも重要なポストに就いていたため、私の仕事を誰が引き継ぐのか自身でもとても心配でした。
自分でマニュアルを作って、どうやったら効率的にこなせるか、どうしたら間違いなく進められるかなどの沢山の工夫を行い、毎日のように残業して行っていた業務だったからです。
引き継ぎのことを考えただけで、心配で眠れない日々が続きました。
しかし、今の会社のことよりも、自身の未来を見ようと考えて、切り替えることができました。
そう思えるようになってからは、転職先の会社の勉強や研修に力を入れることで不安は消え去りました。
実際、新しい知識を頭に入れることの方に気を取られ、元の職場のことを考える余裕もなく、徐々に頭の隅に追いやられて行ったと言えるでしょう。
退職1カ月前頃に、上司から引き継ぎの指令が出たので、後輩と同僚に徐々に引き継ぎを行いました。
自身の知る限りのノウハウを余すことなく伝え、とても感謝されました。
何より、過去より未来を見ている自分を、誇らしく感じました。
退職後に社員に迷惑がかかる思い込みの改め方3つ
ここで、退職後に他の社員に迷惑がかかるという思い込みの改め方を3つ紹介します。
- 経営陣のマネジメント力不足
- 退職後はもう関係ない
- 自分の人生が1番
経営陣のマネジメント力不足
1つ目は、経営陣のマネジメント力不足が大いにあります。
そもそも社員の退職や休職などは、私たち社員自身が個々に考えることではなく、組織をマネジメントする側、つまり経営陣が考えるべきことです。
一社員が考えなければならないことではありません。
自身の退職によって、もし社内で何か問題や懸念点、改善すべき点が発生したとしても、それは経営陣のマネジメント力不足だと言うことができます。
退職後はもう関係ない
2つ目は、退職後はもう関係ないと考えます。
退職を伝えて実際に退職するまでは、「裏切り者」「こんな時期に」など、残される社員から何か言われる可能性は、どんな会社にもあるでしょう。
しかしそのような話が耳に入るのも、退職日までです。
退職後は元職場に関わりがない限り、自分への攻撃や嫌な話を聞く機会はほとんどありません。
そう自身で割り切ってしまうと、たとえ今何かを言われていたとしても、気にならなくなるでしょう。
あなたはじきに、居なくなるのですから。
自分の人生が1番
3つ目は、自分の人生が1番と考えます。
退職する理由は人それぞれですが、それが今の自分にとって最善の選択と思って決断したはずです。
ブラック企業からの退職の場合は、自分の命や健康を大切にするためです。
キャリアアップのため、もっとレベルの高い仕事を求めて、更に自分が挑戦できる職場への転職ということもあるでしょう。
他分野への転職なら、新たな自分の可能性を確かめるためです。
自分の人生に責任を取るのは、他の誰でもなく自分自身です。
残された社員のその後の人生を案じる前に、自分の今後の人生を大切にすべきです。
誰しも大切なのは、他人ではなく自分自身なのです。
退職の悩みから楽になるためには、考えないこと
残された社員に迷惑がかかるという悩みを、逆に楽しみに変えてしまう方法があります。
それは、退職後に自分がしていた仕事を誰がこなすのか、と考えないことです。
先にも書きましたが、そういったことはあなたが考えることではなく、上司や経営陣が考えるべきことです。
あなたも、上司からの指示があって初めて、引き継ぎなどの退職準備を行うことになります。
分からない不確かな未来のことを考えても、不安しか生まれません。
退職日が近づき、実際に引き継ぎの指示が出たら、これまでの業務をそれぞれの社員に引き継ぎしていきます。
この引き継ぎ作業で、自分の工夫やノウハウを十分に伝え、親切に対応することに集中しましょう。
中には辞めるからと言って、適当な引き継ぎをする無責任な人もいますが、きちんと引き継ぎすることで、誠意を示すのです。
まとめ
退職後、残された社員に迷惑がかかりそうだと考えて、悩んでいる人は実に多いものです。
これは自身の責任感の強さから、そう思うのです。
残された社員の苦労や残業などを考えると、申し訳なく思ってしまいます。
しかし、この悩みを解決するコツは先ほどの言ったように、「経営陣のマネジメント力不足、退職後はもう関係ない、自分の人生が1番」と考えることです。
これらを頭の片隅に置き、残された社員のことよりも自分自身の未来へと気持ちを向けましょう。
実際に私が退職したときは、引き継ぎよりも転職先の仕事のことを考えて毎日を過ごすようにしていました。
心優しい良い人であることも大切ですが、自分のことも大切に考えてあげてください。
自分を高めるため、より良い環境を求めるための転職ということを、忘れずに頭に置いてください。